新しい時代の中で、チーズは何をしてくれるだろうか。
フランス政府は、2015年にチーズ従事者(フロマジェ"FROMAGER")の地位に、製造者(チーズメーカー)に限らず、チーズの製造を理解して取り扱う従事者も認定しています。
時代は変化し、社会は益々消費者のニーズに直結した価値観が拡張し続けていく中、私たちは "この先を照らす未来の人材を社会に送りたい" という思いで活動をしています。
ナチュラルチーズで日本の食を元気にする!
飽食の現代において、食における健康障害はまさに、美味しさのコントロールが効かない時代を象徴しています。食べすぎによる肥満障害や成人病など、美味しさへの追求は歯止めが効かず、様々な健康障害がおこる社会の中で「私たちができることは何か?」。
このような問題を基に考えたのが、チーズの可能性を表現する場づくりでした。ナチュラルチーズは優れた栄養バランスと自然豊かな味わいのある発酵食品です。これを日常の食事に加える機会にするため、ナチュラルチーズの楽しみ方に出会える場をつくること、これがフロマジェジャパンのコンセプトです。
美食による健康生活の促進と、乳製品業界の産業活性につなげることを目的に、2017年よりフロマジェジャパンを開催する運びとなりました。
ごあいさつ
いよいよ、第3回日本最優秀フロマジェ選手権大会が開催されようとしています。 2020年は大きな時代の波を受け、日本のみならず世界中の価値観が変化しました。 そして、「今、これからの時代に何が必要なのか。」と問われる中、一般社団法人日本チーズアートフロマジェ協会(CAFAJ)ができることを考え、チーズ従事者のサービス技能日本一を決定する大会を実施することで、世界に夢と希望を届けたいと考えました。
フランス語で、ナチュラルチーズの専門家のことを”フロマジェ”と言います。 “ソムリエ”をワインサービスの専門家と呼ぶように、フランス語のフロマジェという用語には、ソムリエ以上に広い範囲の職種があり、酪農家、製造業、熟成士、販売員まで、チーズに携わる一連の職業種をフロマジェと呼んでいます。
この企画における私たちの掲げるスローガンは
“ 食の世界に新しい夢や希望をナチュラルチーズを通して届けたい。”
これが私たちの願いです。
CAFAJは、”フロマジェ”という言語文化を日本で初めて公式に伝えてきた団体です。「フランスの庭」と称されるフランス・トゥール市で2015年に発足し、伝統的フロマジェ育成ではなく、サイエンスからアート教育まで、あらゆる角度からナチュラルチーズの魅力を世界の人々に届けられる人材育成に特化して参りました。
その一環として企画された ”FROMAGER JAPAN” 。今回で第3回目となります。 世界に通用する人材発掘を掲げて行われるフロマジェジャパン2021。
ナチュラルチーズに携わる皆様、豊かな発酵文化、美しい熟成の魅力を、この新しい時代の今だからこそ、多くの人々に乳製品の素晴らしさを通して、ナチュラルチーズに熱がある人々の力をもって、世界中の人々に夢と希望を一緒に届けていけたら幸に存じます。
一般社団法人日本チーズアートフロマジェ協会
フロマジェジャパン2021実行委員長兼理事長
金子敏春